「SEOを意識するなら何文字の記事を書くべきなの?」
「3000字は必要って聞いたけど本当?」
上記のようなSEOで最適な文字数を知りたい人は少なくありません。
結論から言うと「読者の満足」と「網羅性」を意識して記事を書く。文字数より「必要な情報」を意識する。という回答になります。
どういう意味なのかちょっと例をあげますね。
【考え方A】
SEO対策したい → 長文はSEO対策になるらしい → 文字数稼げ
【考え方B】
読者を満足させるための要素は何か? → 上位サイトを調査 → 〇〇と△△とXXというコンテンツが必要だ → でも自分なら更にプラスαした情報が書ける → 網羅性が高まる → 読者を満足を心がけて全部書いていたら□□□□字になった → SEO対策
考え方Bの方を意識しましょう。
読者ニーズを満たすために必要な内容を全部書いたら文字数は多くなるかと思います。
文字数が多くなるのはあくまで結果そうなっただけと認識しておきましょう。
目次
記事の文字数はSEOの効果はあるのか検証
「文字数ではなく読者の満足を考えるべき」と解説しました。とはいえ実際どうなのか気になるところですよね。
ジャンルの違うキーワードを例に調査してみました。
具体的に検索順位と記事の文字数に関係はあるのか見てみましょう。文字数が多いほど順位が上位である傾向なら、SEO対策として文字数の充実を図る必要があります。
まず、「映画 おすすめ」とgoogleで検索してみたときの、1位から10位に表示された記事の文字数です。
1位〜10位の文字数
- 1位: 31,069文字
- 2位: 8,829文字
- 3位: 28,777文字
- 4位: 7,395文字
- 5位: 17,762文字
- 6位: 4,804文字
- 7位: 52,386文字
- 8位: 76,871文字
- 9位: 15,827文字
- 10位: 3,195文字
では、「映画 おすすめ」の検索順位21位~30位はどうでしょう。
21位〜30位の文字数
- 21位: 3,774文字
- 22位: 28,362文字
- 23位: 94,11文字
- 24位: 6,072文字
- 25位: 22,687文字
- 26位: 1,210文字
- 27位: 27,478文字
- 28位: 7,924文字
- 29位: 2,106文字
- 30位: 2,8120文字
次に「転職エージェント おすすめ」で同様に1位~10位の記事の文字数を見てみましょう。
1位〜10位の文字数
- 1位: 6,991文字
- 2位: 18,314文字
- 3位: 15,238文字
- 4位: 12,150文字
- 5位: 18,154文字
- 6位: 30,718文字
- 7位: 24,806文字
- 8位: 17,763文字
- 9位: 14,172文字
- 10位: 17,388文字
では同様に、21位から30位までの記事についてみてみましょう。
21位〜30位の文字数
- 21位: 8,059文字
- 22位: 14,530文字
- 23位: 20,491文字
- 24位: 23,665文字
- 25位: 7,669文字
- 26位: 16,679文字
- 27位: 8,164文字
- 28位: 8,644文字
- 29位: 33,208文字
- 30位: 10,681文字
文字数はSEOに関連性があると言えそう
「映画 おすすめ」「転職エージェント おすすめ」の2つのキーワードについて文字数を調べました。検索順位による差が分かりやすいように、1位~10位と、21位~30位で比較します。
「映画 おすすめ」では、1位~10位の記事の文字数の平均は24,692文字となりました。それに対して21位~30位の記事の平均文字数は13,714文字です。
全体的に文字数が多い方が検索順位が上がっています。
「転職エージェント おすすめ」の方ではそれほど顕著ではありませんが、1位~10位の記事の平均文字数は17,569文字、21位~30位の記事の平均文字数は15,179文字です。
これらの検証結果から、文字数が多い記事の方が検索順位が上位となる傾向は見て取れます。
質の高い記事であることが前提条件
文字の量が多い方が上位にある傾向なのは分かりました。
ただ、検索エンジンは文字数を判断して上から順に並んでいるわけではありません。
「映画 おすすめ」の検索結果では、1位と3位は3万文字前後の大型記事ですが、2位は1万文字に満たない記事になっています。7位や8位に5万文字を超える記事があるので、文字数だけでは説明できません。
「転職エージェント おすすめ」の検索結果も同様です。トップ10の記事では6位だけが3万字を超えています。この調査結果から文字数が多いだけではGoogleに評価されるとは限らないことを示しています。
SEOは200以上あるという評価指標で決定された総合評価です。
「情報が網羅されている」「外部サイトでよく紹介されている(被リンク)」「専門性がある」「滞在時間が長い」など様々な評価指標があります。
文字数だけ多くて、内容が薄く質の低い記事は評価されません。
映画のストーリーや出演者を長々と書くよりは、的確に要約した方が喜ばれます。映画の詳細はリンク先の配信サイトなどに任せている記事もあります。
文字数だけ多くて結論・結果が得られない記事はユーザーに嫌われます。記事を読んでいる間に飽きて離脱してしまいます。
文字数稼ぎをしているページはGoogleにもユーザーにも評価されません。
文字数の前に「有益で質の高い記事を書くこと」が前提になります。
SEO対策するなら文字数でなく網羅性を意識する
「SEOは総合評価、文字数が多ければ良い」という訳ではないと説明しました。
では、なぜ文字数が多い方が上位表示される傾向にあるのでしょうか?
1つの仮説になりますが文字数に比例して情報量が増えるとは考えられます。より多くの情報が得られるページの方がユーザーのためになりますので、SEO的な評価も上がるのではと考えています。
文字数がSEOに直接影響しているというよりは、「情報量」「網羅性」が評価されていると言えるでしょう。
他のサイトに比べて、検索キーワードに関する情報がより多く網羅されているから評価が上がる。その情報量と網羅性を実現するためには文字数が多くなる必要がある、という関係です。
文字数が多くなるのは、情報を盛り込んだ結果であると考えられます。
ただし、文字数が多いだけでは評価されません。
googleは「品質に関するガイドライン」を公開しています。この中で、オリジナルのコンテンツがないページ、コンテンツに関係のないキーワードが含まれたページは評価しないとしています。
多くの項目を記事に含めるために他のサイトの内容を安易にコピーすること。文字数を増やすために主題と関係の薄い内容を加えることは避けましょう。
Googleは記事の「専門性」についても評価の要因としています。
信頼できる人や、その記事の内容の分野の専門家が書いたコンテンツは評価されやすくなっています。
認知度、人気度、自然被リンクの多いサイトはやはり強い
認知度、人気度、自然被リンクの多いサイトは文字数が少なめでも上位表示されることがあります。
文字数とは別の要素でSEO評価が高まっているWebサイトですね。
この手のサイトは「コンテンツの質をよくする」以外のことも実行しています。例えば広告宣伝してサイトにユーザーを呼び込む。見てもらったり利用してもらったりするユーザーを増やすことでサイトの価値を上昇させています。
SNSでバズりを仕掛けて人気になることでもサイト価値が上がります。
つまり複数のマーケティング戦略を実行する中にSEOがある。SEO対策しつつ、SEO以外のマーケティング戦略も結果的にSEOに貢献している。といった感じでしょうか。
競合を調査してSEO対策を続けると文字数が多くなる
SEOは「これをやれば絶対上がる」という絶対評価ではなく、「他と比較して優れてるの?」という相対評価です。
なのでSEO対策をするときは、競合サイトの調査や比較は欠かせません。
自分のサイトに含まれてなく、競合サイトには載っている情報を見つけたら自分のサイトにも盛り込むべきです(文章を丸々コピーするのはNGです)。
記事の情報量・網羅性が充実して、よりSEO評価が高まっていきます。
まとめると「文字数そのものに価値は無い」「上位サイトほど文字数が多いのは、継続したSEO対策で情報が充実していった結果」と言えそうですね。